2013年2月 視察報告(新潟県南魚沼市)

平成25年2月8日(金)、新潟県南魚沼市しおざわ牧之通りを視察して参りました。 今回は、その視察内容についてご報告いたします。

  1. 塩沢宿牧之通り (しおざわじゅくぼくしどおり)
    http://www.bokushi-st.com/
  2. 塩沢つむぎ記念館
    http://www.tsumugi-kan.jp/
『まちなみ整備』

塩沢町の中心街は、旧三国街道(日本海側と江戸を結ぶ輸送路)沿いの宿場町として 今から約300年前の江戸時代から栄えておりました。

その歴史と文化の街を復興させようと、1998年より「塩沢らしさとは何か」を、地元住民と町役場、県地域振興局の職員が議論し、ワークショップ等を行って来ました。  

その結果、塩沢町らしさとは、「雪国の歴史と文化の街」ということに集約され、県の事業認可を経て2003年より、市、県、国が一体となった街づくりを進め、2009年に三国街道塩沢宿「牧之通り」として完成しました。

この「牧之通り」の由来は、江戸時代の雪の書、「北越雪譜」を書いた鈴木牧之(ぼくし)に因んで名付けられた名称であり、建物のデザインルール、セットバックによる雁木建設など公共空間から私的空間までが一体的に整備された街になっております。

塩沢町は、雪国の歴史と文化を活かす街づくりをコンセプトに、官民協働で街路と建物等を一体的に整備し、雪国特有の町並みを復元した街づくりにおいて、全国的にも注目されています。

『電信柱のない町へ』

塩沢町は、この街並み整備事業と合わせ、電線の地中化も行われ、街中から電柱と電線が消えた街になっております。

街を歩くと、「空は、こんなにも広く見えるものなのか」を実感できる空間が牧之通りです。

また、2010年からは、牧之通りがライトアップされ、やわらかな光による対面照射によって、幻想的で、まるでタイムスリップしたかのような異次元空間を醸し出しています。